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アフィリエイトの仕組みを支えるASPとは?
アフィリエイトでは他のビジネス同様に、商品・サービスを展開している広告主(主に企業)とそれを紹介するアフィリエイターが多く存在します。
当たり前となっているアフィリエイトですが、ブログやページを運営する多数の個人が、個々直接に各広告主とやりとりをし、報酬を得ているわけではありません。
幅広く多くのページに出稿したい広告主にとっても、そうした個別契約の仕方では、毎回大変な手間がかかってしまいますし、アフィリエイターも広告商材を見つけにくく、たとえ案件を見つけられても、条件交渉をして成果発生を証明し、報酬を確実に受け取れるようにして――などといっていては、とても気軽になど始められません。
そこで登場するのが「ASP」と呼ばれる存在です。アフィリエイトには不可欠なキーパーソンとしての働き、サービスを提供しています。詳しくみていきましょう。
ASPとは、Affiliate Service Provider(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)の頭文字をとった略称で、アフィリエイト広告を掲出したい企業や団体といった広告主と、掲出先のメディア運営者、アフィリエイターをつなぐ仲介者として活動しています。
不動産の賃貸・売買といったシーンでも、業界特有の知識やノウハウ、契約・管理の煩雑さなどがあることから、専門の仲介業者が活躍していますね。
同様にアフィリエイトビジネスでは、ASPが広告主とアフィリエイターの間に立ち、それぞれのニーズを叶えながら、広告掲出や成果報酬の確認・支払いといった仕組みの基礎を支えるプラットフォームシステムを提供し、ビジネスを円滑に回しているのです。
ASPの活動をより詳しく!
①まず広告主は露出を増やし認知度を高めたい、売り上げをアップさせたいといった狙いから、この広告コンテンツを広めてほしいとASPに依頼し、利用の登録を行います。
②ASPは広告主の提示条件を示しながら、案件としてアフィリエイターに情報を提供、広告・紹介しませんか?と提案を広めます。
③あらかじめASPに登録を済ませておいたアフィリエイターは、この提案一覧から参加したい案件を選び、ブログなどで紹介します。
④アフィリエイターが掲出した紹介のコンテンツを経由し、商品・サービスの購入や契約を行うなどした人が発生した場合、成果としてカウントされ、広告主はそれに応じた広告料をASPに支払います。ASPは広告料の一部を手数料として取り、残りを規定の報酬としてアフィリエイターに支払うのです。
このようにASPがあることで、広告主は自社だけではアプローチしづらい層も含め、多くの人々にさまざまな角度からリーチできる可能性を得ることができ、これまでにない角度から商品・サービスを知ってもらうことができるようになります。
各掲出先の管理も基本的にASPに任せられるので、安心かつ手間を大幅に削減できます。
広告費用としても無駄を省き、直接成果につながった分だけを負担すればよいため、とても効率的です。
アフィリエイターは、登録さえしておけば、これまで知らなかったような商材の案件にも出会え、自由にアフィリエイトビジネスを展開、月収100万以上といった高額を稼ぐことも夢ではなくなるのです。
ASPも、数多くの登録広告主、登録アフィリエイターを抱え、両者を結びつけていくことで、手数料収入を伸ばしていくことができます。
このようにそれぞれにメリットがあり、アフィリエイトの仕組みはスムーズな回転を続けていくこととなります。
ASPの種類と特徴
ASPへの登録に関しては、ひとつに絞らなければならないといった決まりはないため、広告主、アフィリエイターとも複数のASPを利用してかまいません。
原則として登録は自由かつ無料ですから、金銭的な負担が生じることもありません。
とはいえ一口にASPといっても、非常によく名の知られた大手から、ごくマイナーな事業者のサービスまで、多種多様に数多く存在し、現時点で確認されるだけでも100カ所以上あります。
そのため、どこに登録すればよいか迷ってしまう方も多いでしょう。
そこでまずはどのようなASPが存在するのか、大きく5つのタイプに分けて説明します。それぞれの特徴を把握し、利用していく際の判断材料としてください。
・オープン型
誰でも登録可能で、インターネット上に完全公開されているタイプのASPです。通常、単にASPというときは、このオープン型のことを指しています。
メールアドレスや氏名、運営するブログ・ホームページの情報と報酬の振込先など、ごく基本的な情報を入力・登録すれば、ほぼ審査などもなくすぐに利用を開始できます。
・クローズド型
オープン型のように広く公開募集を行うことはしておらず、限られたアフィリエイターのみを対象に事業を進めるクローズド型のASPもあります。
こちらは原則スカウト方式をとっており、一定以上のアクセスを集める人気サイトの運営者にのみ登録を促す連絡が来るようになっています。
まずはオープン型でスタートし、実績を積むとプレミアムなメディア、アフィリエイターとして認められ、招待されるといったスタイルが一般的ですね。
通常の検索結果などでは見つからないケースが多く、公式サイトが設けられていても、それ以上のサービスページには会員としてログインしなければアクセスできません。
オープン型に比べると広告案件数は少なくなりますが、報酬単価の高い厳選された案件が扱われている点に特徴があります。
・モバイル特化型
スマートフォンを中心とする近年のモバイル移行にあわせ、スマート端末向け広告コンテンツのみを取り扱うモバイル特化型のASPも誕生しています。
アプリ広告などを多く扱い、モバイルに最適化された広告案件の専門仲介業者として活動しています。
・ECモール型
Amazonや楽天といった、ショップの出店を募る大手ECサイトを保有する企業が、自社で手がけているASPです
。運営企業のサイト(オンラインショッピングモール)で販売されている商品のアフィリエイトを取り扱います。
報酬は、そのECサービスで使えるポイントやギフト券、または現金で受け取るものとなります。
・クリック課金型
成果のカウント条件が、該当商品やサービスの購入・利用・会員登録といった行動ではなく、掲出した広告コンテンツのクリックのみで認められるものとなっているタイプのアフィリエイト案件を取り扱うASPです。
成果1件あたりの単価は低いものの、クリックという簡単なユーザー行動だけで収益を積み重ねていけるため、幅広くアクセス数を集めるページを運営している場合などは、利用により、まとまった収入を生み出せる可能性もあります。
まとめ
いかがでしたか。年々消費者行動に及ぼす影響を強く、また大きなものとしているインターネットでは、今後も広告関連のビジネス市場が大きく伸びていくと見込まれています。
アフィリエイトもその一翼を担うものとして、さらに活況となっていくでしょう。
今回はそのアフィリエイトで広告主とアフィリエイターをつなぎ、仲介役としてビジネスを回すASPについて解説しました。
アフィリエイトに何らかのかたちで関わるなら、いずれもぜひ身につけておきたい知識です。
整理して理解すれば、シンプルな仕組みですから、よく基本としてさらい、実践に活かしていってください。
ASPの種類についても理解し、サービス内容をより詳しく知っていくきっかけにしていただければと思います。
