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年収700万円のトップ営業マンも、一瞬で破たんする「ギャンブルの恐怖」
消費税が10%になる前に、家を買おうかと考えている人もいるのでは? しかし、一方で30~40代の間で住宅ローンが払えなくなる人が増えている。いったい何が起こっているのか? ふとしたことから家を失った人たちを取材してみた
たった200万円の借金で、自宅を手放すことに
年収700万円のトップ営業マンも、一瞬で破たんする「ギャンブルの恐怖」 大手自動車ディーラーのトップ営業マンとして、34歳にして年収700万円近くの収入があった近藤陽介さん(仮名)。しかし、彼はギャンブルで身を滅ぼした。
「3800万の戸建てを購入後、上客と付き合いで行った地下カジノにハマって、200万円の借金ができた。妻にも言えず、消費者金融と闇金でめいっぱい借りた。ボーナスで一括返済しようと狙っていたら、そのシーズンに限って売り上げが激減し、あてが外れたんです」。
月々の支払は15万円だったが、すぐに払えなくなった。ローンの滞納が始まって信金から連絡が来た時点で妻にばれ、現在は妻の親戚に任意売却を交渉中。
古典的なギャンブル破綻は地域特性が強く、特に九州地方に多いんだとか。
元本が一向に減らない!ゆとりローンには罠があった
自営業者のローン破綻で増えているのが、町工場などの製造業経営者なんだとか。ここで紹介するのは、某電機メーカーの“城下町”で金属加工業を営んでいた山下雄二さん(仮名・48歳)の破綻ケース。
「’99年に自宅兼工場を2000万円で購入。月々の返済は9万円弱でしたが、事業主の常で不動産を担保に事業資金を借りていた。その支払いが8万円。でも製造業不況で売り上げが10年で4分の1に減った」。
しかも、返済初期は「利息のみ返済」というゆとりローンで13年間支払ってきたので、残債はまだ1700万円もある。
「家を売っても、相場でおそらく500万円を切ると言われました」。
売却できても残債は1000万円以上。山下さんは自己破産するか迷っている。