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マイナンバー開始でキャバ嬢「親や会社への身バレが心配」 逃れる手段はない?
「キャバクラで働いていますが、マイナンバー制度が始まると身バレが心配です」。そんな悩みが、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せられた。相談者の女性は「親バレと、水商売歴が残ることを避けたいのですが、いつのタイミングで辞めれば大丈夫でしょうか」と心配している。
ネット上では、同様の相談を見かけることが多い。特に、副業としてキャバクラや風俗で働いている人から、「会社や家族にバレるのではないか」と懸念の声があがっている。マイナンバーによって「身バレ」する可能性はあるのだろうか。あるとしたら、どう対処したらいいのだろうか。久乗哲税理士に聞いた。
●住民税の通知でバレてしまう可能性
「マイナンバーによって、今まで副業などを申告していなかった人も、行政に収入を捕捉されることになります。ただ、基本的には、たとえ親とはいえ、本人以外の人が、捕捉された情報を確認することはできません」
どういう仕組みになっているのだろうか。
「行政がどんな情報を入手しているかは、『マイナポータル』にアクセスすれば確認できます。アクセスするには、その人のマイナンバー、マイナンバーカード、そしてパスワードが必要になります。パスワードは本人しか知りませんから、身内が『マイナポータル』にアクセスして副業などの情報を見るということは、基本的にはあり得ないでしょう。ただし、パスワードを身内に教えてしまった場合は別ですから、パスワードの管理には気を付けてください」
では、マイナポータル以外で、バレることはないのだろうか。
「住民税から会社にばれるケースが考えられますね。通常、会社員であれば、住民税は『特別徴収』といって勤め先の給料から天引きされます。その際、住民税は収入によって違いますから、その金額が給与に対して多い場合、会社からは『この社員には副業がある』とみられるかもしれません」
逃れる手立てはないだろうか。
「住民税には天引きではなく、直接本人がコンビニなどで支払う『普通徴収』があります。副業の住民税を『普通徴収』にすればよいという案がネット上などで流れていますが、副業が給与所得である場合はできません。本業の給与と合算されて住民税が通知され、会社に副業がばれる可能性があります」
キャバ嬢の収入は給与所得ではない場合も多いが、どうなるのだろうか。
「給与所得でなければ、報酬料金になりますから、事業所得に該当します。したがって、副業の住民税を普通徴収にすることができます。ただ、普通徴収にすると、自宅に住民税の通知書が来ることになりますから、家族にばれる可能性があるので注意が必要です。
なお、大袈裟ですが、副業が事業所得の場合、法人を設立して法人の売上にする方法で発覚を逃れる道もありえます」
久乗税理士はこのように話していた。
弁護士ドットコムより転載