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パート妻は「お気の毒」? 妻の年収が自慢になる時代が来たのか
「最近、妻の年収を自慢する人が増えたと思いませんか」と問いかけるトピを見て、「おおっ」と思いました。(「妻の年収を自慢する人が増えた」)
最近、私が取材している「大黒柱妻」たちはかなりの高収入。ふつうのサラリーマンの平均と比べると、3倍ぐらいは稼いでいる人が多かったのです。しかし、その夫たちは「うちの妻はセレブ」と威張っている様子はありません。女性だったら「収入の良い夫」は「ニアリーイコール自分」となる人が多いのです。だから「セレブ妻」なんていう言葉もあります。
しかも、大黒柱妻の夫たちは謙虚な方が多いのか、「俺は『セレブ夫』」などと自慢もしません。ここが男女の違いなのかなと思っていたのですが、このトピを見て、「若い世代は、そうでもないのかも」と考えさせられました。今取材している夫婦はだいたいアラフォー。世代の差があるのかもしれません。
トピ主さんの妻はパートでトピ主さんが一家の大黒柱。「今まで、この生活に不満は持っていなかったのですが、最近私の周りに妻が正社員で働く家庭が増えた関係で、妻の給与が多いことを自慢してくる人が増えました」とのこと。
そして、ただ自慢するだけではないのが、トピ主さんのモヤモヤの原因。「妻がパート勤務の我が家に対して『お気の毒』と言われます」
「男として一家を養うのは誇らしいことなのに、『お気の毒』なんて!」――そうモヤモヤされているのですね。
もう残業は称賛されない
最近、いろいろな価値観が変わってきています。特に、仕事や働き方について、男女の価値観が変わっています。「男が養い、女は家事・育児」ということに、賛成の人も反対の人もいるでしょうが、「女もしっかり働ける」世の中になってきた証拠でしょう。結婚して出産した後も、女性が働き続けられる環境が少しずつ整ってきた一方、「夫ひとりで一家を養うのは厳しい」時代になってきたのですね。
でも、人間、ずっとがんばってきたことを否定されるのは辛つらいものです。トピ主さんは一家の大黒柱として誇りをもち、不平不満を言わず働いて一家を養ってきた。それが「称賛」されるどころか、「お気の毒」とは……。
しかしもう変化は止められない。腐らず、「ふーん、最近はそうなのか」と受け止めて、「ひとはひと、うちはうち」と唱えていただければと思います。そして同じような“大黒柱夫”と一緒に、たまには居酒屋で愚痴をこぼして憂さ晴らしでもしてくださいね。
もし時代の波にのって、奥さまが「もっと働きたい」と言ったら、そのときは「ラッキー」と思って、どんどん家事や子育てを手伝ってあげてください。そのほうが確実に老後は楽できますよ。
このような変化はいろいろなところで見受けられます。例えば残業。ある会社では長時間労働を是正するために、残業する人は「○時まで」と書いた紫色のマントをつけることになっているそうです。テレビでその光景をみて驚きました。紫色のマントはピカピカした安っぽい生地で、すごく恥ずかしいのです。
かつては「よく働く人だ」と言われていたのが、今や辱めを受けるなんて……「どういうこと?」と、きっとモヤモヤしている方もいるでしょう。残業代に関して、会社の目はどんどん厳しくなっているのです。
また、学生の意識も変化しています。ある会社で、いろいろな働き方をしていて「ロールモデル」となるような社員を集め、学生が質問をするイベントがあったのですが、その光景を見ていたら、女子学生の質問が集中したのは「育休を取ったパパ社員」でした。
本来なら彼女たちのロールモデルは「アラサーで活躍する女性社員」のはずなのですが、今の女子学生は独身でバリバリ活躍する先輩女性にはあまり興味がないようです。
それよりも「自分が出産後に子育てと両立できる会社かどうか」に興味津々。「男性が育休を堂々と取れる環境がある会社は、女性も子育てとの両立がしやすいはず」と考えたのでしょう。そこで、「育休を取るまでの経緯は?」「まわりの反応は?」などという質問が飛び交ったのです。ほかのロールモデルとなるような社員は、男女ともにあまり質問されず、ちょっと所在なさそうでした。
これも時代の変化ですね。今の女性たちはかつてないほど「産むことと働くこと」に真剣です。
このような変化に、すぐに付いていけない人もいるでしょう。でも、いろいろな価値観の人が一緒に働くことこそ、ダイバーシティー。少々モヤモヤすることがあっても、いったんは受け止めて、さらに受け流して――せめて職場では仲良くやっていきたいものですね。
Yomiuri Shimbun より引用